0〜5か月の赤ちゃんのしつけ方法。授乳・睡眠・排泄で育てる生活リズム
2025.12.25
0〜5か月の赤ちゃんに必要なのは、厳しいルールではなく、毎日の関わりの中で生活の流れを伝えていくことです。
この時期は言葉を理解できなくても、声のトーン、表情、動作の繰り返しから「いま何をしている時間か」を少しずつ学びます。
授乳や睡眠、排泄、着替えなどの場面で、同じ言葉と同じ手順を重ねることが、結果としてしつけにつながります。
授乳は「いただきます」と目線で安心をつくる
授乳は栄養だけでなく、赤ちゃんが安心感を得る時間です。
母乳でもミルクでも、始めるときに「お食事の時間です。いただきます」と声をかけ、授乳中は目を合わせてやさしくほほえみ、短い言葉で語りかけます。
赤ちゃんは言葉の意味よりも、表情や声の落ち着きから「守られている」と感じます。
途中で疲れて休憩したり、少し飲んだだけで寝てしまうこともあります。
無理に起こすより、休憩中にほほえんだり「たくさん飲んでね」と声をかけて気持ちを支えるほうが自然です。
飲む量は日によって変わるため、お母さんが一喜一憂すると赤ちゃんの情緒が揺れやすくなります。
飲み終わったら「ごちそうさま」で区切り、必要に応じて縦抱きで背中をさすってゲップを促し、少し抱いてから寝かせます。
授乳直後にすぐ寝かせると吐き戻しが起きやすい点も覚えておくと安心です。
離乳食の入り口は「手順」を見せて覚えさせる
首がすわり離乳食が始まる頃は、食事の前後の流れを丁寧に見せることが大切です。
座らせる、手と顔を拭く、エプロンをつける、「いただきます」と言う。
食べ終わったら「ごちそうさまでした」、口周りと手を拭いてエプロンを外す。
この順番を毎回繰り返すことで、赤ちゃんは動作と音声のセットを覚えます。
味つけは急がず、さましたお湯やみそ汁の上澄みなど薄い味から始め、やわらかいおかゆや裏ごしした野菜を基本にします。
甘いジュースを早い時期から与え続けると味覚の好みに影響しやすいため、自然な味に慣れさせる意識が役立ちます。
睡眠は「生活リズム」を伝えることがしつけになる
新生児期は2〜3時間眠っては5〜10分起きることを繰り返し、夜も同じリズムになりやすい時期です。
首がすわると日中の覚醒時間が延び、夜にまとまって眠る方向へ進みますが、個人差があります。
大切なのは、赤ちゃんの睡眠に合わせて家族の生活全体を崩しすぎないことです。
赤ちゃんが目覚めたら昼夜に関係なく「おはよう」と声をかけ、夜は就寝のタイミングで部屋を暗くします。
赤ちゃんが眠っていなくても、明かりを消して一日の終わりを示すことで、「始まりと終わり」が少しずつ伝わります。
洗面は朝と夜の合図になる
朝、赤ちゃんが目覚めたら「おはよう」と言って、濡れタオルやガーゼで顔をやさしく拭きます。
夜も同様に、就寝時に赤ちゃんが起きていれば顔を拭いて「おやすみなさい」と声をかけます。
毎日同じ動作と言葉を組み合わせることが、生活リズムの基準になります。
排泄は「気持ちよさ」を言葉にして勇気づける
おむつ替えのときは「気持ちよくなったね」「おなかすっきりしたね」と声をかけ、排泄後のさわやかさを共有します。
赤ちゃんが泣いて知らせてくれたことに対して、落ち着いた言葉で返すことが勇気づけになります。
同時に便の状態は健康のサインでもあるため、色・やわらかさ・においを確認します。
離乳食開始後に便の色が変わることは珍しくありませんが、水っぽい便が続く場合は体調変化の可能性があるため注意します。
着替えは実況中継で理解が進む
起きている時間や沐浴の前後に服を脱ぎ着させるときは、「お洋服脱ぎましょうね」「お洋服着ましょうね」「着替えましょうね」と声をかけながら行います。
赤ちゃんは言葉だけでは理解できなくても、動作とセットで繰り返されることで「この言葉のあとに何が起きるか」を学びます。
社会性は「あいさつ」を毎日に埋め込む
0〜5か月でも、社会性の土台は始まります。
言葉と行動がセットであることを伝えるために、日常のあいさつを惜しまず使います。
「おはよう」「こんにちは」「いってきます」「ただいま」「いただきます」「ごちそうさま」「ありがとう」「ごめんなさい」「おやすみなさい」。
同じ言葉が同じ場面で繰り返されることで、赤ちゃんは少しずつ「あいさつ」を識別していきます。
この時期のしつけは、ルールではなく「毎日の型」
0〜5か月のしつけは、叱ることや無理に教え込むことではありません。
授乳の「いただきます」、食後の「ごちそうさま」、目覚めの「おはよう」、就寝の「おやすみなさい」。排泄や着替えも同じです。
言葉と動作をセットで繰り返すことで、赤ちゃんは生活の流れを理解し、安心して過ごせるようになります。
お母さんが落ち着いた声と一定の手順で関わることが、いちばん効果的なしつけになります。




